電波感度をよくするケータイ・スポット・アンテナの開発Blog

ケータイスポットアンテナau用、研修センター編

2007.04.17

こんにちは、電波太郎です。
去年の暮れに発売しました「ケータイスポットアンテナ」。
おかげさまで好評です。
 
さて、今回は、大阪府貝塚市の山の中腹にある大阪府少年の家での実証実験です。
当社の今年の新人研修は緑いっぱいの自然に囲まれたこちらで行われました。
携帯電話はFOMAとソフトバンクは完全に圏外で全く入らず、auは電波が非常に弱く施設の玄関の外で、不安定ながらもかろうじて使えるような状態です。
研修の講師が外部と連絡を取るために携帯電話の回線を確保することが必要でした。
アンテナ設置の要請があって駆けつけました。

【写真1】auの電波が届きにくい研修施設
 
まず研修施設のロケーションとauの電波状態です。
 
ロケーション
・ 高速道路インターチェンジより車で10分程度山の中へ向かった場所で周囲は山で囲まれている。
・ 周囲が山で囲まれているので、基地局のある市街地は見通せない。
 
auの電波状態
・ 施設の屋外では発信は可能ですが通話中に途切れたり、突然切れたりして不安定。
・ 施設内に入るとアンテナマークは「1本」かアンテナマークのみ、時々「圏外」にもなる。
・ メールやWEBは時間がかかり接続できないときが多い。
・ メールはセンターに蓄積されるようで、リアルタイムにメールが届かない。
・ 施設内の多くの場所は圏外でau携帯が使用できない。
以上の電波環境を踏まえ、研修室や休憩室でau携帯を使えるようにしたいという要望があり、
「ケータイスポットアンテナ」を使って解決を試みました。
 
【写真2】休憩室
 
 
2階にある休憩室の窓からは山が見えます。
ケータイは圏外かアンテナのみの表示で、休憩室では通話やメールはできません。
ケータイスポットアンテナau用(ケーブルの長さ7m)で試してみました。
 
<どのようにして設置するの?>
電波が届いていない「圏外」のところにケータイスポットアンテナを置いても、解決できません。
 
(1) 休憩室のなかで「圏外」でない場所を携帯を手に探しました。
携帯電話をゆっくり10cmぐらいずつ動かしながら探します。
(2) 窓際では圏外が表示されますが、窓から少し部屋の内側でアンテナマークが「1本」立つところがありました。
(3) そこにケータイスポットアンテナを置き、携帯電話に接続しました。
(アンテナマークが3本になりました)【写真3】
「ウォッー!」 講師の口から思わず出た一声です。
(4) さらに音がいい場所を探して場所の微調整すると、安定通話が可能になりました。
 
【写真3】圏外表示がアンテナマーク3本に改善
 
アンテナを使用する前は、「圏外」で発信できませんでしたが、ケータイスポットアンテナを接続すると、3本になり通話は安定しました。メールもWEBもスムーズに使えるように改善できました。

設置イメージ図(休憩所)
 
さて、なぜスポットアンテナを使うとau携帯が使えるようになったのでしょうか?
今回のような基地局から離れた山間部では電波が地形や森林などによって複雑に反射して飛んできます。弱くなった電波が重なり合って少し強くなったり、互いに打ち消しあって弱まったりします。
また屋内に進入した電波は壁などの反射などに反射し更に不安定になります。
スポットアンテナは電波が安定しているポイントを探し、そこに置いて使えるので安定した改善ができるのです。
市販されている今までのアンテナは窓に貼り付けるタイプなのでそうはいきませんでした。
 
さらに、スポットアンテナのアンテナは高性能なコーリニアアンテナで、携帯電話内蔵のアンテナより感度の高いアンテナを使用しています。
電波状態が不安定で弱くなってもアンテナが電波をしっかりキャッチします。
 
今回のような山間の電波が弱いところでも少しでも電波が届いていれば(アンテナマークが表示される場所)であれば「スポットアンテナ」によって改善できることが確認できました。
ご購入いただいた多くのお客様から「圏外」や「1本」であったのが「3本(2本)」になって使えるようになったとの連絡をいただいております。



お問合せ・ご相談窓口はこちらから

アンテナ2台での通話スポット拡張実験

2006.11.14

こんにちは電波太郎です。ワイヤレスで使えるパッシブリピートアンテナは電波法に準拠しつつ、通話可能なスポット空間を作り出す無電源のアンテナです。本来、広い不感エリアを全面的に改善する目的のアンテナではありませんが、今回、2組のアンテナシステムを使い通話スポットがどれだけ広がるのかFOMAを使ってテストをしてみました。
 
【図1】地下通路に2組のアンテナを設置
 
テストを行ったビルの地下通路は、入り口付近から圏外でFOMAは全く使えませんが、幸いにもFOMAの基地局が見通せる場所にあります。
そこで、屋外のアンテナを基地局が見通せる場所(見通し距離約200m)に設置し、屋内用アンテナを地下の入口付近に1台と、通路中ほどに1台設置しました。1台の屋外アンテナで受信し、地下で屋内アンテナに2分配の構成です。
 
【図2】テストをしたシステム構成
 
【図3】実験を行った地下通路の改善イメージ
まずはじめに、入口に設置したアンテナ(アンテナA)だけでどこまで通話が可能になったかをテストしました。
 
(1)アンテナ1台の時
①通路入口側より奥方向へ向けたアンテナAの前では圏外であったものがアンテナマークが3本になり安定通話が可能になりました。
②アンテナAから2m越えたあたりでは、アンテナマークが1本になりましたが発信も可能でした。着信もできましたが、接続まで少し時間がかかっているようでした。
③アンテナAから6m越えたあたり(④の位置)から発信と着信ができなくなりました。しかし、①や②の位置で発信し③位置で通話を続けることは可能でした。さらに④位置でも通話を続ける事は可能でしたが、通話の音が途切れるとすぐに通話が切れてしまいました。
次に、アンテナAからは約6mの地点まで使えた、2台目のアンテナBを設置しました。
(2)アンテナ2台の時 ③①位置と同様、アンテナマークが3本になり発信ができました。
④アンテナマークが1本になりました。発信と着信は可能でした。
⑤アンテナBから3m越えたあたりから途切れだしました。このあたりから発信、着信ができなくなりました。
アンテナを2台使う事により、①〜④までであった通話スポットが①〜⑤まで拡張しました。
 
電波太郎:地下にアンテナを2台つけて通話スポットが少し拡がりましたが、3分配、4分配して通話スポットを3倍4倍にすることはできますか?
開発担当:基地局との立地の関係、受信電波の強さ、同軸ケーブルの長さ等の条件変動を考慮しても、ワイヤレスの場合は1台の屋外アンテナからは2分配まででしょう。
電波太郎:ワイヤードでは1台の屋外アンテナから4分配、16分配しても充分使えましたよね! ワイヤレスだと何故ダメなのでしょうか?
開発担当:電波の損失の度合い(ロス)は空中を伝わるときと、同軸ケーブルの中を伝わる時とでは、全然違います。2GHzの場合、放射された電波はアンテナの1mぐらい先では強さが7000分の1ぐらいになってしまいます。(約38dBの損失)ところが、同軸ケーブルの損失は、約0.2dBほどです。約200倍の違いがあります。また2分配した場合はアンテナから放射する電波の強さが半分になってしまいます。空中伝搬損失の大きいワイヤレスタイプの場合、2分配ぐらいが限度というのはこのためです。
電波太郎:ワイヤレスとワイヤードでこんなにも差があるのはビックリです! でも、使い勝手がいいのはやっぱりワイヤレスですね。もうひとつ質問ですが、分配した2つのアンテナの互いの通話ゾーンをまたいで使う事はできますよね。
開発担当:それもテストしてみました。アンテナから1mのところ(①の位置)から8m先(⑤の位置)まで通話しながら歩いて試しました。アンテナから1mのところはアンテナ3本でしたが、歩きながら移動した5m先の(③の位置)はアンテナ1本に。しかし、通話は途切れずに6m先(④の位置)まで使えました。2つの通話ゾーンをまたいで使えることがわかりました。結果的に使えるエリアが広がりました。
電波太郎:もっと通話可能スポットを広くできますか?
開発担当:通話スポットの広さは、基地局とのロケーション立地、受信電波の強さ、アンテナ利得、同軸ケーブルの長さ等で決まってきます。電波を強く受信するにはより利得の大きい(大きなアンテナ)を使い、ロスの少ない太い同軸ケーブルを使用すればいいのでしょうが、現実的にはあまり大きいアンテナは設置上好ましくなく、太いケーブルは配線するのが難しくなります。パッシブアンテナを必要とされる、それぞれの方の限られた条件(制約条件)の中で、最大の効果を得ることができるようなパッシブ・リピート・アンテナの商品化を目指しています。
その他ビル地下編はこちらから>>

お問合せ・ご相談窓口はこちらから

地下店舗でのパッシブワイヤレスリピートアンテナの効果 

2006.11.02

こんにちは、電波太郎です。
前回(2006/10/23掲載)は、分配器と同軸ケーブルを使って、携帯電話にワイヤード接続を施す実験を行い、良好な結果を体感できました。
今回は、パッシブリピートアンテナ「ワイヤレス」で実験しました。
テストをしたビルの電波環境
(屋外)10階建て程度のオフィスビルが多く建ち並んでいますが、幸いこのビルの4階からFOMAの基地局が、道路越しに見通せる環境です。
この場所に指向性アンテナを設置
(屋内)このオフィスビルの地下テナントは飲食店です。内部はもちろん、フロア通路も圏外で、携帯は全く使えません。
 
【図1】テスト構成のイメージ
まず、基地局の見通せる4階窓際に、2GHz用アンテナをFOMAの基地局に向けて設置。
アンテナから地下にある再放射アンテナまでは、30mの低損失同軸ケーブルを使用。再放射アンテナを地下の店舗に設置しました。
 
【写真1】地下店舗に設置したアンテナ
 
【図2】地下店舗内配置図
ここでは、FOMA、ソフトバンク、au全ての携帯電話会社の電波が全く入らない状態です。今回はFOMAでの改善テストを行いました。
写真1のように壁に設置し、再放射させました。
 
屋外アンテナを設置した場所の電波は、希望波以外は4波ありました。携帯電話のアンテナマークは3本です。
 
【表1】アンテナを設置した場所の電波強度 単位【dB】
 
次に、アンテナを基地局に向けたときの受信レベルです。
 
【表2】アンテナでの受信レベル 単位【dB】
 
アンテナの利得により希望波受信電力(RSCP値)が向上、指向性により干渉波がカットされ、2波になりました。
 
【表3】アンテナから同軸ケーブル30m使ったときのレベル 単位【dB】
6dBの同軸ケーブルロスが加わりました。
 
①アンテナから 約1.5m
今まで圏外を表示していたものが、アンテナマーク3本に変わりました。発信着信ともに良好。もちろんiモードやメールもスムーズに使えました。アンテナ取り付け前の圏外だった事を忘れるぐらい電波が良好でした。
 
②アンテナから 〜3m
アンテナマークが1〜2本ですが、発信、着信ともにスムーズに繋がります。
 
③アンテナから 約3〜4m
アンテナマークが1本になります。発信着信は可能ですが、アンテナに背を向けると繋がらない事がありました。また、アンテナマークが1本になっても、音が途切れたり、悪くなる事は、アンテナなしに比べると安定しているように感じました。
 
④アンテナから 約4m〜
アンテナマークが圏外にはならないが、アンテナマークのみ表示か、1本になります。発信、着信に時間がかかります。着信は圏外アナウンスが流れることもありました。ただ、4m手前の㈰〜㈫位置では、発信や着信をしてから㈬位置に移動しても、切れることなく通話することができました。
 
写真1の黄色い破線のところまで使えるイメージになりました。
 
お店の方にも確認をしていただき、以下の意見をいただきました。
・ うわっ!アンテナが3本になった!すごいですね。
・ 携帯電話会社にも相談したのですが、アンテナをつけてもらえずダメでした。このようなアンテナがあればいいですね!
・ 今まで、うちでつけるには値段が高すぎて・・・携帯電話が入らず不便だけど、半ばあきらめていました。これならお客様にも喜んでいただけそう。お店全体が使えるようになれば、もっといいんですけれど・・・。
 
今回の実験によって、完全に圏外だった地下の室内で携帯が使えるようになりました。部屋の隅々までは無理ですが、使えなかった携帯電話が一部でも使えるようになるというのは、すごく便利だと感じました。また、指向性アンテナで希望波を強く受け、干渉波がカットされた電波を再放射しているため、電波が少々弱くなってもクリアに聞こえるように感じました。

お問合せ・ご相談窓口はこちらから

地下店舗向けワイヤード多分配システム

2006.10.23

こんにちは、電波太郎です。
昨今、都心のターミナル周辺の地下街では、携帯電話会社によるエリア整備がかなり進んできました。しかしながら、一般の中小ビルの地下は相変わらずほとんど圏外のようですね。
今回、ビルオーナー様、テナント様の協力を得て、ビル地下にある複数の店舗(携帯が圏外)にてワイヤード多分配システムのテストを行いました。
 
合わせて、分配器と同軸ケーブルを使って、携帯電話にワイヤード接続した場合の電波測定を行いました。同軸ケーブルの長さは1次分配器までが45m(アンテナからテナント向けに分配)、そこからテナント内に設置した2次分配器(携帯電話に接続するための分配器)までが25m、2次分配器から携帯電話に繋ぐケーブルは3m、5m、7mの3タイプで実験をしました。
アンテナから携帯電話までのケーブルは、実に最長77m。その間に4分配器が2台入る構成です。
 
■ テストをしたビルの電波環境
(屋外)10階建て程度のビルが多く建ち並び、ビルの4階より基地局が見通せる環境です。
    この場所に指向性アンテナを設置
(屋内)地下の各テナント内部はもちろん、フロア通路も圏外で、携帯は全く使えません。
 

【図1】テスト構成のイメージ
 
■アンテナ   :基地局が見通せる4階の窓際で、基地局にアンテナを向け設置
1次分配器  :アンテナで受信した電波を各テナントへ分配(テナント向け4分配)
(今回はアンテナから45m先にテナント分配器を接続)
2次分配器  :テナント内で携帯電話に接続する為の4分配器 
 
実験構成を設置したのち、携帯電話の圏外が解消出来るか、早速地下テナントでの使用状態を確認した。【図1】
 
2次分配器から携帯電話接続用のケーブルを繋いでみると、圏外の表示がアンテナ3本に!
 
発信するとすぐ掛かります。着信もスムーズです。
メール、インターネットもサクサク快適。
同時に3人が繋いで勝手に使ってみましたが、全く問題ありません。
この場所が圏外だったことが信じられないくらい快適です。
ワイヤードでの改善を確認できましたが、具体的な電波状態を測定してみました。
 
以下の6ポイントでFOMAの希望波受信電力(RSCP)Ec/No(最勢力局のRSCPと全受信電力の比)の測定を行いました。
 
【図2】測定ポイント
 
① アンテナ設置場所
電波は、希望波以外に2波ありましたが、希望波の受信電力は非常に高いです。
携帯電話のアンテナマークは3本。
     ①希望波受信電力 -71.4dBm  Ec/No -10.1dB
 
②アンテナの受信電力
アンテナを基地局に向け、アンテナが受信している受信電力を測定しました。
指向性アンテナが希望波をより強く受信するため、Ec/Noの値が向上しました。
   ②希望波受信電力 -58.6dBm   Ec/No -7.8dB
 
1次分配器(テナント向け4分配器の直前)
アンテナから45mの地点で10dB減衰しましたが、Ec/Noはあまり低下していません。
   ③希望波受信電力 -68.8dBm   Ec/No -8.1dB
 
④1次分配器通過後
4分配器を通した際、6.5dBのロスがありましたが、EcNoは良くなっています。
④希望波受信電力 -75.3dBm   Ec/No -7.8dB
 
④〜⑥ 同軸ケーブルと分配器のロスが加わります。
希望波受信電力はロスにより下がりますが、Ec/No値は良い状態を維持できています。
 
【図3】測定結果
 
測定結果より、アンテナ②から2次分配後、⑥で希望波受信電力は33dBmも減衰していますが、Ec/Noの値はほとんど変わっていません。
基地局が見通せる②の電波環境を、⑥で再現できていることになります。
地下でも、電波が良好な地上と同じように通話ができるのは、このことによります。
 
今回の実験では、4分配器が2台、同軸ケーブルの総長が70m、専用携帯電話接続ケーブルが7mと、非常にロスが大きかったにもかかわらず、良好な結果を得ることできました。
スムーズな発着信、途切れや切断もない安定した通話、メールやWEB通信においても、極めて良好な結果を体感できました。
 
ワイヤードシステムは、アンテナで受信した電波を同軸ケーブルで携帯に伝えるため、電波が空気中を伝わるのとは違い、ほかの干渉波の影響を全く受けることがないためと考えられます。
 
このことは、今回実験したような地下にとどまらず、都心の高層階などでの干渉による障害を解決できることになります。

お問合せ・ご相談窓口はこちらから

高層オフィスでの簡易なケータイ不感対策(FOMA編)

2006.07.31

こんにちは、電波太郎です。
都心部の大規模ビルや地下では、ここ1年ほどでFOMAの不感エリア対策が進みつつあるようです。
でも、FOMAの電波状態にストレスを感じているオフィスはまだまだ多いですね。
 
今回は都心の高層オフィスビルの26階にあるIT関連の会社に伺って、アンテナ分配システムの実験を行いました。
 
こちらの会社の技術営業の方は、日中に出先からお客様に携帯電話で連絡をすることが多くあり、
お客様からの連絡も担当者の携帯電話に直接入ることも多くなってきているとのことです。
この26階では、FOMA の電波状態が場所によって違うため、お客様からの電話がつながらなかったり、通話中に途切れたり、切れたりして大変気を使うとのことでした。
 
具体的にどのような現状なのか、総務担当の人に詳しくお聞きしました。
 
・窓際ではアンテナマークは「1〜3本」で電波は不安定ながらなんとか使える。
・オフィスの奥側のスペースは「アンテナマークのみ」もしくは「圏外」。
・一番奥は「圏外」で、通話、メールとも発信着信ができない。
・着信できないことが、特に不便。
・社員はオフィスからかけるときは固定電話を使うようにしているので特に不便は感じませんが、
携帯電話にかかってくる場合が困る。
・こちらが「圏外」のことは相手には伝わるけれども、いつ、どこからかかってきたか
こちらは分からないので、とても困る。
・その為、圏外だと落ち着かない。
・お客様は担当者にかけて圏外の場合、会社の電話にかけるなど2度手間をかけている。
・来客の応接が圏外で、お客様が携帯を使えないので非常にご不便をかけている。
………などなどでした。
 

【写真1】高層階からの眺め
 
【図1】超高層オフィスのお客様の電波環境
 
電波は窓から建物内に入る時に、「建物侵入損※」で弱まります。
窓側では、不安定ながらもなんとか使えるのはこの状態です。【図1】
奥へ行くとパーテーションやキャビネット、ロッカーなどが電波の侵入の邪魔をしているようでした。
障害物がなくても、電波は空気中を伝わるとき次第に弱まっていきますが、途中に障害物があるとさらにに弱くなります。
そのため、オフィスの奥側が「圏外」になってしまっています。
 
※建物侵入損(penetration loss)は建物内と屋外の境目付近と建物内中央部における受信レベルの差のことをいい侵入損はビルの大きさ、構造により変化しますが、都市部における測定結果によれば、平均値は20dB程度の損失があります。
(参考)森永隆広監修「移動通信−理論と設計−」電子情報学会編
 
【図2】アンテナ分配システム構成図
今回の実験は、指向性アンテナから分配器を経由してFOMAを4台繋いで不感の解決をするものです。
 
 
【図3】超高層オフィスのお客様の電波環境(アンテナ設置後)
まず窓際の腰壁の上に指向性アンテナを置き、音が良くてアンテナマークが3本で安定する方向を見つけました。アンテナから同軸ケーブル(30m)を奥のスペースまで引き込み分配器を経由してFOMAにつなぎました。
【図3】
 
営業マン:
おお〜っ!アンテナマークが「0本」から「3本」に・・・
 
電波太郎:
では、着信できるか試してみましょう。
固定電話からかけると・・・・・
 
携帯電話:
「♪〜〜・・・」
 
営業マン:
おおっ!! もしも〜し!・・・いけますね!
このままのずっと通話できるかどうかですね?
 
電波太郎:
そうですね。
2〜3分、このまま診てみましょう。
 
3分ほど話しましたが、安定して音もクリアです。
何回かテストしましたが、まったくスムーズな着信と安定通話が確保できました。
 
通話の発信やメール発信も行ってみました。
今までは窓側でさえ発信には時間がかかっていましたが、スムーズに発信できました。
 
営業マン:
会社で取引先と携帯で話しするのは不安だったんですが、これなら安心ですね。
ストレスなく使えそうです。
アンテナ、このまま置いておいてくれませんか?
 
電波太郎:
ありがとうございます!完成しましたら、すぐ設置させていただきます。よろしくお願いします。
 
今回の実験では、指向性アンテナで不要な電波をカットして必要な電波だけをキャッチし、加えて、空中を飛んで大きくなる電波の損失(建物侵入損)を同軸ケーブルで少なく抑えて、
オフィスの奥で同時に4台のFOMAケータイが使えるよう解決できました。
 

お問合せ・ご相談窓口はこちらから

用語集

お問合せ・ご相談窓口

ケータイどっとこむ

このブログのRSSを取得

Copyright (C)2007 k-taispot.com All rights reserved.