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2005.10.27

2005.10.20


2005.10.17
前回の実験では、再放射アンテナから5mまでFOMAの電波を改善できました。
今回は「より広い範囲で使えるようにする」・・・・・ということについて考えてみました。

そこでまず、同軸分配器を用い、再放射アンテナを2分岐して実験を行いました。
実験はパッシブ・リピート・アンテナの入射アンテナを基地局の見通せる3Fの窓際に設置し【図1】【図2】
同軸ケーブル(35m)を使って地下通路C位置から同軸分配器で2分岐して、①AB方向と②DE方向に再放射しました。【図3】

【図1】設置環境

【図2】アンテナ設置前の携帯電話の電波状態
設置前は通路B位置からE位置にかけては圏外になっていて携帯電話が全く使えない状態でした。
(今回は地下通路のみの測定、店舗部分では測定を行っていません。)

【図3】2分配してアンテナを設置した後の携帯電話の電波状態
【テスト結果】
携帯電話:NTTドコモFOMA N900iS F900i
測定機:アンリツW-CDMAエリアテスタ ML8720B
上記、機器を使用し使用感と測定値を記録しました。
分岐アンテナ① から1mのところ

設置後
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:2本
品質:スムーズに発信着信が可能で通話品質も良好
RSCP:−97.8【dBm】Ec/No:−8.6【dB】
分岐アンテナ①から2mのところ

設置後
接続率:発信100% 着信50%
アンテナピクト表示:1本
品質:発信はスムーズにできたが、着信しないときがあった。繋がれば音質は良好。RSCP:−95.1【dBm】Ec/No:−8.5【dB】
分岐アンテナ①から3mのところ

設置後
接続率:発信0% 着信0%アンテナピクト表示:圏外品質:圏外の為使用できない。RSCP:−101.0【dBm】
Ec/No:−8.7【dB】
分岐アンテナ②から1mのところ
設置後
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:2本
品質:スムーズに発信着信が可能であったが、通話品質アラームが鳴ることがあった。RSCP:−95.2【dBm】Ec/No:−8.3【dB】
分岐アンテナ②から2mのところ

設置後
接続率:発信100% 着信60% アンテナピクト表示:1本
品質: 発信はスムーズにできたが、着信はしないときがあった。通話中、品質アラームが鳴るときもあった。RSCP:−95.6【dBm】Ec/No:−7.9【dB】
分岐アンテナ②から3mのところ

設置後 接続率:発信0% 着信0%
アンテナピクト表示:圏外
品質:圏外の為使用できないRSCP:−99.2【dBm】
Ec/No:−7.9【dB】
【写真1】異なる方向に設置した2台の再放射アンテナ
次に、地上で通話を開始して通話しながら、パッシブ・リピート・アンテナを設置した
地下へ移動した時に通話が切れずに使えるか【アンテナ間での通話】
実験を行いました。【図4】
【図4】直接基地局から通信していた状態からパッシブ・リピート・アンテナへの移動
アンテナ設置前は、階段部のD・Eあたりまではアラームは鳴るが
通話はなんとか維持でき、通路A位置のところで切れてしまう状態でした。アンテナ設置後は、通路A・B・C位置まで移動しても通話を維持することができました。地上から地下、地下から地上へと発信、着信のテストを行いましたが通話が切れることなく使用できました。
■まとめ
再放射アンテナを2分岐した場合、それぞれの再放射アンテナから2m弱までFOMAの電波を改善できることは確認できましたが、1つの再放射アンテナで5m先まで使えた前回の実験(入射アンテナ1台、再放射アンテナ1台の構成)と比べると、距離は半分以下になってしまいました。再放射アンテナを増やしたら単純に通話スポットが広がることにはなりません。アンテナからの放射距離が半分以下になったのは、同軸ケーブルを2分配することにより電力が半分になることに加え、分配器のロスが加わるためと考えられます。2分岐した再放射アンテナでより広いスポットをカバーできるようにするためには、分配によるロスを補うだけの入射アンテナの利得(電波の受ける力)が、さらに必要であると考えられます。
また、パッシブ・リピート・アンテナのシステム全体としての効率をよりアップすることが必要です。次回は、FOMAのビル地下圏外での実験の結果からパッシブ・リピート・アンテナ・システムの改善課題などについて整理していきたいと思います。
2005.10.13





2005.10.11