電波感度をよくするケータイ・スポット・アンテナの開発Blog

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地下店舗でのパッシブワイヤレスリピートアンテナの効果 

2006.11.02

こんにちは、電波太郎です。
前回(2006/10/23掲載)は、分配器と同軸ケーブルを使って、携帯電話にワイヤード接続を施す実験を行い、良好な結果を体感できました。
今回は、パッシブリピートアンテナ「ワイヤレス」で実験しました。
テストをしたビルの電波環境
(屋外)10階建て程度のオフィスビルが多く建ち並んでいますが、幸いこのビルの4階からFOMAの基地局が、道路越しに見通せる環境です。
この場所に指向性アンテナを設置
(屋内)このオフィスビルの地下テナントは飲食店です。内部はもちろん、フロア通路も圏外で、携帯は全く使えません。
 
【図1】テスト構成のイメージ
まず、基地局の見通せる4階窓際に、2GHz用アンテナをFOMAの基地局に向けて設置。
アンテナから地下にある再放射アンテナまでは、30mの低損失同軸ケーブルを使用。再放射アンテナを地下の店舗に設置しました。
 
【写真1】地下店舗に設置したアンテナ
 
【図2】地下店舗内配置図
ここでは、FOMA、ソフトバンク、au全ての携帯電話会社の電波が全く入らない状態です。今回はFOMAでの改善テストを行いました。
写真1のように壁に設置し、再放射させました。
 
屋外アンテナを設置した場所の電波は、希望波以外は4波ありました。携帯電話のアンテナマークは3本です。
 
【表1】アンテナを設置した場所の電波強度 単位【dB】
 
次に、アンテナを基地局に向けたときの受信レベルです。
 
【表2】アンテナでの受信レベル 単位【dB】
 
アンテナの利得により希望波受信電力(RSCP値)が向上、指向性により干渉波がカットされ、2波になりました。
 
【表3】アンテナから同軸ケーブル30m使ったときのレベル 単位【dB】
6dBの同軸ケーブルロスが加わりました。
 
①アンテナから 約1.5m
今まで圏外を表示していたものが、アンテナマーク3本に変わりました。発信着信ともに良好。もちろんiモードやメールもスムーズに使えました。アンテナ取り付け前の圏外だった事を忘れるぐらい電波が良好でした。
 
②アンテナから 〜3m
アンテナマークが1〜2本ですが、発信、着信ともにスムーズに繋がります。
 
③アンテナから 約3〜4m
アンテナマークが1本になります。発信着信は可能ですが、アンテナに背を向けると繋がらない事がありました。また、アンテナマークが1本になっても、音が途切れたり、悪くなる事は、アンテナなしに比べると安定しているように感じました。
 
④アンテナから 約4m〜
アンテナマークが圏外にはならないが、アンテナマークのみ表示か、1本になります。発信、着信に時間がかかります。着信は圏外アナウンスが流れることもありました。ただ、4m手前の㈰〜㈫位置では、発信や着信をしてから㈬位置に移動しても、切れることなく通話することができました。
 
写真1の黄色い破線のところまで使えるイメージになりました。
 
お店の方にも確認をしていただき、以下の意見をいただきました。
・ うわっ!アンテナが3本になった!すごいですね。
・ 携帯電話会社にも相談したのですが、アンテナをつけてもらえずダメでした。このようなアンテナがあればいいですね!
・ 今まで、うちでつけるには値段が高すぎて・・・携帯電話が入らず不便だけど、半ばあきらめていました。これならお客様にも喜んでいただけそう。お店全体が使えるようになれば、もっといいんですけれど・・・。
 
今回の実験によって、完全に圏外だった地下の室内で携帯が使えるようになりました。部屋の隅々までは無理ですが、使えなかった携帯電話が一部でも使えるようになるというのは、すごく便利だと感じました。また、指向性アンテナで希望波を強く受け、干渉波がカットされた電波を再放射しているため、電波が少々弱くなってもクリアに聞こえるように感じました。

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