電波感度をよくするケータイ・スポット・アンテナの開発Blog

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自宅で携帯が使えない!

2006.06.09

前回は「オフィスの奥まったところにあるために電波が届きにくくなっているミーテイングルーム」で、アンテナの効果実験をしました。今回は、一般の住宅で実験行いました。
実験した部屋は、通話中に音が途切れたり、着信を受けてもすぐに通話が切れたりする状況で、アンテナマークは通常「1本〜2本」です。加えて、部屋の中の場所によりアンテナマークが0〜1本に変化し電波状態が不安定な部屋でした。(部屋B)
 
部屋Aでアンテナピクトが「3本」のところを探し、そこに外部アンテナを置き、部屋Bまで同軸ケーブルを伸ばして(10m)携帯電話に接続し、通話テストを実施しました。
 
【図1】電波環境
実験を行った部屋のアンテナマークの色分けをしました。【図1】
部屋A、部屋B共にアンテナマーク0本から2本のところが多く、部屋Aの窓側の限られたところで3本に(アンテナを置いた位置)なっていました。
今回実験したのは木造住宅の部屋ですが、電波が安定する所とそうでない所が狭い部屋の中に併存していました。
【図1】のようにアンテナを設置し通話状態を確認しました。
 
【写真1】実験をした部屋B
 
部屋Aに置いたアンテナからケーブルを経由して部屋Bの携帯に接続したところ、アンテナマークが1〜2本から3本に変わりました。さっそく発信し、通話をしてみました。
数分間会話を続けましたが、途切れる気配はありません。
3分経過・・・特に途切れなどもでません。
5分近く経っても、安定して使えています。
 
電波が安定している所にアンテナを固定して受信し、同軸ケーブルを経由して
電波がそのまま携帯電話に入ってきているので、通話が安定しました。
携帯電話にケーブルをつないだアンテナの効果を、はっきり確認することができました。
 
同じ部屋なのに、場所によってアンテナマークにこれほどの違いがでるのは、なぜでしょう?
 
一般的に基地局から発射された電波は、距離が遠くなるにつれ弱くなっていきます。
また、携帯電話を使う所から基地局が見通せるということはあまりありません。
携帯電話が受信するまで電波は建物や障害物などに反射したり回折をして伝わってきます。結果として様々な方向から到来した多くの電波を携帯電話は受信しています。
そのとき反射した電波同士で重畳して強くなったり、逆に打ち消しあったりして受信電波の強さが激しく変動します。
 
【図2】移動伝搬路におけるフェージング
出典:奥村,進士監修「移動通信の基礎」電子情報通信学会
 
電波伝搬を長い距離で見ると、【図2】の一番下のグラフのように距離が遠くなるに従って漸次弱まっていきます。
そして、その中の少し短い区間を表したものが短区間中央値にグラフで
更に細かく見るとある瞬間の変動を表した瞬時値変動という変化があります。
干渉や構造物等による影響は中央値変動でとらえることができ、携帯電話を受信している狭い部屋では瞬時値変動のような状態になっていると考えられます。
 
電波太郎:
反射したり回折した電波がお互いぶつかったりして、電波が不安定になるのですね。
 
開発担当:
建物などに反射して届いた電波は部屋のような狭い環境では受信レベルが大きく変動しています。【図2】の一番上のグラフ。
 
電波太郎:
電波状態の良い所でアンテナが固定されて動かないことも通話を安定させることになっているんですね。
アンテナから同軸ケーブルを経由して受信電波を携帯電話に伝えると、空気中を伝わるよりも遥かに電波の減衰が少なくなるので安定するんですね。
ケーブルを繋ぐアンテナの良さはこんなところにあるんですね。

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