こんにちは、電波太郎です。
今回は、改良したFOMAパッシブ・リピート・アンテナで、地下の圏外を解消する実験を行いました。【図1】
今回の改良は、屋外アンテナの受信感度の向上と、指向性の改良(干渉波対策)がテーマです。

【図1】パッシブ・リピート・アンテナを実験した環境(前回と同じ場所)
前回のアンテナでは、ビルの地下通路に設置した屋内用のアンテナから5m先まで使えるように、FOMAのエリアを改善できました。
電波太郎:
今回作成したアンテナは四角い箱のようですね。
【写真1】試作したFOMA用平面アンテナ(屋外用)16dBi
本体サイズ 高さ440mm 幅225mm 奥行き85mm
【写真2】試作したFOMA用再放射アンテナ(屋内用)9dBi
本体サイズ 高さ106mm 幅116mm 奥行き27mm
開発担当:
屋外用のアンテナは、ビルの側面に設置するケースが多くなると思い、壁面から出っ張ったものにならないよう平面アンテナで設計しました。設置したときの外観、基地局方向の調整のしやすさ、受信性能などに重点を置き、改良しました。
電波太郎:
そうですね、八木アンテナやパラボラアンテナの形だと、建物から出っ張ってしまって景観がイマイチですね。平面だと違和感はないですね。
で、性能のほうはどうですか?
開発担当:
前回の実験では、コーナーリフレクターアンテナというパラボラアンテナに近い形のアンテナを使用しました。今回のアンテナは前回のものより受信感度が2dB高い16dBiの平面アンテナです。
アンテナの受信感度を上げ、指向性が狭くなったので、設置調整がシビアになるかと思いましたが、意外と簡単でした。
電波太郎:
受信感度も上がり、調整しやすくなってGOOD!GOOD!
ところで、指向性を狭くしたってどういうことですか?
開発担当:
今回のアンテナは、基地局が見通せる場所(たとえば高層階)などで、遠くから飛んでくるほかの干渉電波を受けないようにするため、垂直方向の指向性を鋭く設計しました。また、水平方向の指向性の角度を前回のアンテナより多くとり、方向調整を行いやすくしました。
電波太郎:
肝心の携帯通話はどうなったのですか?
開発担当:
テストは基地局が見通せる場所に屋外アンテナ【写真1】を設置し、同軸ケーブルを35m引き伸ばして、屋内のアンテナ【写真2】で再放射しました。【図1】
テストの結果は、屋内のアンテナから7m先まで通話が可能になりました。
前回のアンテナより、2m伸ばすことができました。【図2】【図3】
また、前回は8m以上先(D、E地点)での通話は全く不可能だったのに比べ、今回は途切れはあったものの、通話は8mのところでも可能でした。
【図2】アンテナ改良前の効果
【図3】アンテナ改良後の効果
電波太郎:
前回より良い結果が出たってことですよね。
開発担当:
はい、そうです。体感出来るレベルで改善できていました。
ただし、今回は基地局を見通せる環境での実験です。基地局が見通せない環境で、どれだけ改善できるかも今後調べていかなければいけません。
電波太郎:
効果が良くなったことはわかりましたが、アンテナの形は?
なんか無骨に感じるのですが・・・。
開発担当:
あくまでも試作機なので、こんな色ですが、商品化の時には設置環境にフィットするような色合いにしていくつもりです。アンテナの軽量化も予定しています。
電波太郎:
待ち遠しいですね。いつですか?
開発担当:
準備して近々、発表します。