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ビル地下のau(CDMA1X)の電波感度改善テスト

2005.11.07

前回まで2000MHz帯の周波数を使ったドコモのFOMAとボーダフォン3Gの実験を行ないました。
実験の結果、
パッシブ・リピート・アンテナ
・ ドコモFOMAでは圏外の場所を約5mの範囲で改善できました。
・ ボーダフォン3Gでは圏外の場所を10mの範囲で改善できました。
 
今回は800MHz帯のau(CDMA1X)を実験しました。
 
【写真1】auの基地局
 
ビル地下への階段部分と地下(B1)のフロア通路での現状を調査しました。
最寄りのauの基地局は直線距離で500mくらいのところにありますが、見通すことはできませんでした。
 
ビルの1階部分での電波測定は以下の結果でした。【図1】参照
 
【図1】ビル周辺の電波環境(au CDMA1X)
 
ビル周辺の電波環境は【図1】のとおり受信レベル値が−75【dBm】以上、と、携帯電話使用において全く問題ありませんでした。
 
【アンテナを設置する前の現状の電波環境】
使用した携帯:A5507SA  A5405SA  A5407CA【写真2】
 
 
【写真2】左A5507SA 右A5405SA
測定機器:簡易インジケータ【写真3】
 
地上から地下への階段、地下通路を簡易インジケータで計測し、
au CDMA1X携帯で発着信テストメールを行いました。
結果を【図2】に色分けしました。当日は店舗が営業していない時間帯に測定しましたので、階段および通路、一部店舗の測定になりました。
 
 
【図2】ビル内での電波測定結果(au CDMA1X)
 
【地下への階段部分の現状】
階段A・B・C・D・E位置→発信着信も通話も問題なく良好
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクトはA→3本 B→3本 C→3本 D→3本
受信レベル値 −75.0〜−93.4dBm  
 
【地下フロアの通路での現状】
通路A・B・C位置→発信着信も通話も問題なく良好であった
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクトはA→3本 B→3本 C→3本
受信レベル値 −88.6〜−91.8dB
通路D位置→発信着信に15秒くらい時間がかかる時がある。
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクトは0〜1本
受信レベル値 −99.8dBm
発信、着信するために時間がかかる為、少しイライラ。
メールがなかなか送信できませんでした。
通路E位置→圏外表示になり携帯電話が使用できない。
接続率:発信0% 着信0%
アンテナピクト1本→圏外表示
受信レベル値 −99.4dBm
アンテナピクト1本だったものが圏外に。圏外表示になってしまうと発信もできなくなります。
店舗4内F位置→圏外表示になり携帯電話が使用できない。
受信レベル値 圏外(受信できず)
 
【アンテナ設置後の電波環境】
ビル周辺に基地局を見渡せる環境がなかったため、屋外用指向性アンテナを【図1】㈪の位置から基地局の方向に向けて設置し、屋内用アンテナをD位置に取り付けました。
屋外アンテナと屋内アンテナ間の同軸ケーブルの長さは45mでした。
 
地下フロア通路のE、および通路奥の店舗4の方向にアンテナを向け、電波を測りました。
 
【図3】アンテナ設置後の電波測定結果(au CDMA1X)
 
通路D位置(アンテナ直前) →メールも音声も発着がスムーズになった。
通話品質も問題なく良好
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:3本
品質:発信、着信するために時間がかかっていたのが、スムーズに発信ができるようになりました。
また音声も安定しているように感じました。
受信レベル値 −75.0dBm
 
●アンテナから1mのところ
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:3本
品質:良好で、スムーズな発信着信が可能でした。
受信レベル値 −81.0dBm
 
● アンテナから2mのところ(図3のEの位置)
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:3本
品質:圏外が良好になり、スムーズな発信着信が可能になりました。
受信レベル値 −85.0dBm
 
●アンテナから3mのところ
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:2本
品質:圏外が良好になり、スムーズな発信着信が可能になりました。
受信レベル値 −85.0dBm
 
●アンテナから4mところ(店舗4のF位置)
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:1本
品質:圏外が良好になり、スムーズな発信着信が可能になりました。
受信レベル値 −91.0dBm
 
今回、800MHz用のワイヤレス・リピート・アンテナでau(CDMA2000 1x)の実験を行い、FOMAやボーダフォン3Gの時と同様に効果を確認することができました。
 
実験では、屋外アンテナを設置した場所が基地局を見通せないところであったこと、同軸ケーブルを45mも敷設したためケーブルでの損失(7dB以上)があったことなどを考えれば、設置の条件さえ整えば10mぐらいは改善できるんじゃないかな…といった感触でした。
今回の実験で屋外用アンテナに改善点があったので、今この改良と試作をしています。
近々、完成の予定なので、また実験し、より良いものを完成させたいと思っています。
 
【auの受信レベルを測定した簡易インジケータ試作器】
 
FOMAやボーダフォン3Gでは、アンリツ製のML8720BというW−CDMA用の測定器を使用しました。今回の測定にあたって、auの電波を測るものをいろいろ調査しましたが、実験の目的に適した簡易な測定器が一般に流通していないため、au用の簡易インジケータを試作しました。
FOMA用に試作したインジケータのau版です。
 
 
【写真3】受信電波強度簡易インジケータ
 
使用方法
簡易インジケータをau携帯の外部接続端子に専用ケーブルで接続し、au携帯が受信する受信感度レベルを取得し簡易インジゲータに表示します。
 
測定範囲
受信感度レベル:−105dBm〜−75dBm(2dBステップ)
今回の測定では5回測定を行い、その平均値を使用しました。
 
測定した受信レベル値はFOMAやボーダフォンを測ったときのRSCP値に相当するものだと考えています。

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