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ドコモmovaの電波感度改善テスト(その2)

2005.11.11

前回、ビル地下でアンテナ設置前の発着信テストと電波測定を行いました。
テストの結果、NTTドコモのmovaは圏外になって通話できない状態でした。【図2】
 
今回、パッシブ・リピート・アンテナによる電波感度の改善実験を行ないました。
 
 
【図1】屋外用アンテナと基地局との設置環境
 
【アンテナ設置の概要】
基地局の見通せる3Fの窓際に屋外用の指向性アンテナを設置【図1】。
同軸ケーブル(45m)を使って、地下通路BとCの中間位置から、屋内アンテナでC、D、E位置の方向へ再放射しました。【図3】
 
設置前は通路Cの位置からEの位置にかけては圏外で、movaは全く使えない状態です。
今回は店舗休業日であったため、テストの範囲は地下通路だけで行いました。
 
 
【図2】アンテナ設置前のmovaの電波環境
 
 
【図3】アンテナ設置後のmovaの電波環境
 
【テスト内容】
使用した携帯 :NTTドコモ N251iS F212i 
測定機 :簡易インジケータ
上記、機器を使用し実際の使用感(発着信成功率や通話品質)と測定値を記録しました。
 
【アンテナ設置後】
■アンテナ直前(0m)のところ 
品質:発着信もスムーズで良好な音質で使えるようになった。
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示 :圏外から3本に
受信感度レベル :48.1【dBμ】
 
■ アンテナから1〜6mのところ(C,D位置) 
品質:発着信もスムーズで良好な音質で使えるようになった。
接続率:発信100% 着信100%
アンテナピクト表示:圏外から3本に
受信感度レベル :26.9〜31.5【dBμ】
 
■アンテナから7mのところ 
品質:着信の時、電話をとると話中音になり繋がらない事があった。 
繋がれば、途切れや品質アラームが鳴ることがなく、おおむね安定通話ができた。
接続率:発信100% 着信80%
アンテナピクト表示:圏外が1〜2本に
受信感度レベル :21.6【dBμ】
 
■アンテナから8mのところ (E位置)
品質:着信の時、電話をとると話中音になり繋がらない事があった。 
発信の時は、相手を呼出しはするが、すぐに切れてしまうこともあった。
接続率:発信60% 着信60%
アンテナピクト表示:圏外が1本に
受信感度レベル :15.2【dBμ】
 
■アンテナから9mのところ
品質: アンテナピクトが0本になり、発信すると圏外になる。
接続率:発信0% 着信0%
アンテナピクト表示:圏外が圏外〜0本に
受信感度レベル :10.8【dBμ】
 
【図4】アンテナからの距離と受信感度
 
■まとめ
パッシブ・リピート・アンテナを使用することにより、圏外の場所でも屋内の再放射アンテナから7m先まで使えるようにmovaの電波環境を改善できました。
アンテナ設置後の受信感度レベルの変化をグラフにしてみました。【図4】
 
0〜6mまでは圏外でしたが、アンテナピクトが3本になり、スムーズな発着信と良い音質の通話を実現できました。受信感度は22dBμ以上を維持していましたが、8mにまで達すると受信感度レベルが下がり、繋がらなくなることが多くなりました。
 
今回は、屋外アンテナから屋内アンテナまでの同軸ケーブルを、45mも引き伸ばしたので、同軸ケーブルでの損失も約7dBとなりました。
45mというは相当な長さですから、仮にケーブルの距離が20m程度なら、
今回のケースであれば9m〜10mくらい先まで改善できていたと思います。
 
今回、同じ場所でFOMAとmovaのテストを行うことができました。
テストによりmovaに比べてFOMAの電波が届きにくいこと(伝わる距離や回り込む力の違い)が改めてわかりました。movaと同じ面積をFOMAでカバーしようとすると、基地局が3〜4倍いると言われていますが、このあたりのことなのでしょう。
1.7GHzで新規に事業認可されているようですが、一時期ソフトバンクが800MHz帯の免許にこだわっていたのが分かるような気がします。
 
 
今まで、ケータイが圏外、もしくは弱電のために使えない、というビル地下でパッシブ・リピート・アンテナによる改善テストを行ってきました。
これらの実験から貴重なデータを得ることができました。
現在、その成果をアンテナの開発に生かしていますが、高層マンションではビル地下などとは違う電波環境のため、ケータイが使えない状態になります。
 
今後は、高層マンションでの携帯が使えない問題を改善するパッシブ・リピート・アンテナの開発と、実験のレポートをしていきます。

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